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「印象派からその先へ─世界に誇る吉野石膏コレクション展」@三菱一号館美術館行ってきました!

三菱一号館美術館で開催されている「印象派からその先へ─世界に誇る吉野石膏コレクション展」のブロガー特別内覧会に行ってきました!いやぁ、なんとも幸せな時間を過ごすことができました。

三菱一号館美術館は上質な空間を作り出しており、とても落ち着きます。その中で印象派からエコール・ド・パリの作品が順序よく並んでいます。絵を眺めて、じわじわと感じる幸せ感。風景、人物、抽象的な絵画も。シスレー、ルノワールもいい、ゴッホも味がある。クライマックスはシャガール。僕にとって今回がシャガール作品を初めてまとめて鑑賞する機会でした。とても素敵で好きになりました!いやー、よかったなぁ・・。

三菱一号館美術館で開催。

今回はブロガー向けの内覧会であったため、写真撮影に忙しかったり、時間に限りがあったりしたので、今度ゆっくり鑑賞できる機会を作りたいと思います。

会場内は写真撮影禁止です。今回は内覧会イベントであったため特別な許可を得て撮影しています。

開催概要

会期 2019年10月30日(水)~2020年1月20日(月)
開館時間 10:00〜18:00
※入館は閉館の30分前まで(1月3日を除く金曜、第2水曜、会期最終週平日は21:00まで)
休館日 月曜日(但し、祝日・振替休日の場合、1月20日、トークフリーデーの11月25日と12月30日は開館)
トークフリーデーは声の大きさを気にせず鑑賞できる日です。
年末年始休館 12月31日、1月1日

作品リストはダウンロードできます。→ こちらから

以下、公式ページからの引用です。

世界に誇る近代美術コレクションを、日本で初めて本格的に紹介。

建材メーカーとして知られる吉野石膏株式会社が、長年の蒐集により形成してきた西洋絵画のコレクションは、優しく、親しみやすい作品群であり、その質の高さは世界に誇るものです。
本展では、国内でもまとまって紹介されてこなかった貴重なコレクションを、初めて本格的に展覧します。

国内有数のシャガール、輝かしい印象派など、質の高い作品に注目。

本展では、国内有数の量と質を誇るシャガールの油彩画。ルノワールの初期から晩年までの重要な作品。
モネ、ピサロ、シスレーら印象派の画家の詩情豊かな風景画やピカソの珍しい風景画。
また、ルノワール、ドガ、カサットによる、油彩画とは異なる表現の探究が見られるパステル画など、
選りすぐりの作品にご注目ください。

これぞモダンアートのいいとこどり!

このコレクションは、印象派の先駆とされるコローやミレー、クールベからはじまり、マネやモネ、ルノワール、ピサロら印象派、セザンヌ、ゴッホらポスト印象派を経て、フォーヴィスムやキュビスム、カンディンスキーの抽象絵画、さらにはエコール・ド・パリの作品まで、近代美術のエッセンスを存分にお楽しみ頂けます。

吉野石膏!?

吉野石膏株式会社といえば↓タイガーボード。(CMでよく見ていました)

(失礼ながら)美術に関連しているとは思ってもみなかったので、今回の展覧会でその文字を見て少し驚きました。

今回の展覧会で貸し出している作品以外に日本画などもまだまだ収蔵されている模様です!すごい!

本展覧会ではトータル72点が展示。

ルノワール、モネ、ピサロ、シスレー、セザンヌ、ドガ、カサット、ピカソ・・・。そしてシャガール。

シャガールの油彩画については"国内有数の量と質を誇る"とのこと。今回は10点の展示がありなかなかの見応え。(好きになりました!)

三菱一号館美術館という空間もあいまって、とても素敵な展覧会でした。

展示は三部構成。

展示は以下の三部構成です。会場のイメージをお伝えします。

1章 印象派、誕生 ~革新へと向かう絵画~

コロー、ミレー、モネなどが並ぶ。

シスレーが沢山!

ルノワール、ドガ、メアリー・カサット

2章 フォーヴから抽象へ ~モダン・アートの諸相~

3章 エコール・ド・パリ ~前衛と伝統のはざまで~

モイーズ・キスリング、マリー・ローランサン

シャガールの部屋へ続く道。(シャガールは都合により紹介できないのが残念)

 

注意点・アドバイス

音声ガイド あります。

音声ガイドのナビゲーターは声優の梅原 裕一郎さん。

音声ガイドは声優の梅原 裕一郎さん。

今回は閉館後の内覧会のため、音声ガイドを確認することができなかったのですが、梅原 裕一郎さんのインタビューから察するに、借りた方が良さそうです。BGMも「ドビュッシーからバルトークまで 19世紀末から20世紀へ 時代の変化を音楽でも」とのこと。音楽もまた盛り上げてくれるようです。

料金は550円。収録時間は約35分。制作はアコースティガイド・ジャパンさん。

会場内は写真撮影不可。フォトスポットあります。

この記事では内覧会イベントで特別な許可を得て撮影した写真を掲載していますが、通常、会場内は写真撮影禁止です。

会場途中にフォトスポットが用意されています。

フォトスポットでは代表的な作品と一緒に写真撮影ができます。

ビッグサイズのモネの「サン=ジェルマンの森の中で」が用意されており、まるで絵画の中に入り込んだような写真が撮れるはず!

単眼鏡持参推奨

作品にかなり近寄って鑑賞できるため、単眼鏡はなくても鑑賞は可能です。

ただし混雑している場合には、近寄り難い場合もあるため単眼鏡の持参を推奨します!

「見どころガイド」ゲットを忘れずに!

入場時に「見どころガイド」をゲットしてください!

会場入り口のビジュアルに目が行ってしまいますが・・・

↓入り口右下に作品目録と見どころガイドが置かれています。ぜひ手に取りましょう!

作品目録と見どころガイドが置かれています。忘れずに!

会場にはかわいいショールが用意されています。

↓寒いなぁと思ったらブランケットをお借りしましょう。カワイイです!

物販・グッズ情報

物販・グッズ情報については別記事で紹介しています!

「印象派からその先へ─世界に誇る吉野石膏コレクション展」の物販について。

三菱一号館美術館で開催されている「印象派からその先へ─世界に誇る吉野石膏コレクション展」(会期:2019年10月30日( ...

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ギャラリートークの内容を少し紹介

特別内覧会で開催された担当学芸員 岩瀬 慧さんとTakさんによるギャラリートークの内容について紹介します!この内容はあとで紹介するイベントのギャラリートークとは異なるはずですが、非常に参考となりましたので紹介します。

皆様の参考になれば幸いです。

*硬い口調で書き残してますが、実際にはもっと和やかな雰囲気です。表現力が足りず、申し訳ありません。

印象派のメインとなる部屋でのみトークが開催されました。

ルノワール「庭で犬を膝にのせて読書する少女」

まず紹介されたのはルノワールの「庭で犬を膝にのせて読書する少女」。

1874年が第一回目の印象派展。その年に制作された作品。
右肘に光がハイライトで当たっている。人物に当たる木漏れ日の光をどのようにカンバスに描くか・・。筆触を残して描いている。(当時は筆致を残さないのがアカデミックなやり方)

ルノワールの代表作(「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」、「ブランコ」)に通ずる非常に良い作品

当時"印象"という言葉は批判的な使われ方をしていた。そこから自分たちで名乗っていくという流れ。

筆致を残すと、画面が明るくなる。

今回(会場の)ライトはむしろ落としている。今回照明を一つずつ設計し直している。あまり明るくしなくても十分見える。通常、油彩は100ルックスだが、今回 70〜80ルックスにしている。

ルノワール「シュザンヌ・アダン嬢の肖像」

次に紹介されたのが、ルノワール「シュザンヌ・アダン嬢の肖像」。アダンさんは銀行家で、そのお嬢さん。ルノワールと家族ぐるみの付き合いがあった。友好の証として描いたと思われる。

岩瀬さんのお嬢さんの肖像画を依頼するなら誰?
ドガとセザンヌはまずない。(笑)やはりルノワールか・・・。マネに描かせたらどうなるのか・・。

これはパステルの作品。今回の72点の中で油彩が68点。4点がパステル。パステルはやわらかい雰囲気が出せる

髪の毛に注目。黄色や赤など色々なパステルの色が使われている。髪の毛のつやをどうあらわすか・・。

ドレス、髪の毛は意識的に柔らかく描いているが顔の硬い感じとうまくバランスが取れている。

この部屋の壁の色はこの部屋にある一つの作品から取られている。探して見て欲しい。

ルノワール「箒をもつ女」

ルノワール「箒をもつ女」はいい話がある。モネ、シスレーは同じ先生についていた。シスレーはバンバン売れていたわけではない。こう頭ガンでシスレーが亡くなり、モネが追悼のための展覧会とオークションを開催した。売り上げはシスレーの家族に。モネの要請によりルノワールが提供したのがこの作品。「箒をもつ女」が展示された100年前の展覧会、オークションで同じく展示、オークションされたシスレーの作品も今回の展覧会で展示されている。シスレーの作品は9000フランの高値。モネ、ルノワールは4〜5000フランだった。シスレーの作品はリスペクトということで高かった。

↓100年前に同じ展覧会で「箒をもつ女」とともに展示され、100年後に奇遇にも同時に展示されているシスレーの作品。

ロワン川沿いの小屋、夕べ

マネ「イザベル・ルモニエ嬢の肖像」

マネは印象派とは言い切れない。他の画家にしてみるとマネはお兄さん、尊敬する対象だった。平板な表現、タッチを残さない早描きなど。この作品、顔はまだ立体感を持っている。胸元はかなり漠然となっており、ほぼ立体感がない。下に降りるになるにつれはっきりしてくる。

背景も漠然としている。

実は左右の目の色が異なっている、というのも面白いところ。

イザベル・ルモニエはマネと交流のあった人物。最後まで手紙のやりとりがあった人物。手紙には詩や水彩画を描いて送るほどの特別な間柄。

これだけのマネが日本にあるのはスゴイこと。

頭の背景の黒っぽいところ・・・よくわからないですねぇ(笑)。

ゴッホ「雪原で薪を運ぶ人々」

本当に初期のゴッホ。まだ海のものとも山のものともわからない時代のゴッホ。友人の金細工氏から注文を受けて描いた。

「最後の晩餐」のような食堂に飾る装飾画が欲しいという注文だった。結果がこちらの作品という・・(笑)。

宗教的なものではなく、農民の生活とか四季をテーマにした作品がいい!という形で説得をしてこういう作品が生まれた。ゴッホの意向が強かった。労働者の大変さ、雪は白ではなく踏み固められてグレーになってしまっている。体の動きもぎこちない。

上野のゴッホ展でもこの時代の作品があるが、とにかく硬い。この体動かないだろう、というほど。

地平線に見える太陽の描き方も・・・・取ってつけたような・・(笑)ゴッホなりの信仰があったのでは。

逆光の関係を考え出すと不思議な絵。

そこまで考えてなかったのでは・・(笑)。

これはゴッホとしてはかなり大きい作品。

ゴッホ「静物、白い花瓶のバラ」

「雪原で薪を運ぶ人々」からパリに移った作品がとなりの花瓶。随分印象派の画家の影響を受けた作品になる。

背景に対しての補色の関係などからすると印象派の影響が見られるのではないか。近寄って見ると結構色々な色が使われているのがわかる。(手前のテーブルの影になっている部分など)色彩が複雑になっている点に注目!

この後、アルルに行って我々がイメージするゴッホになってくる。これも重要な作品。

ギャラリートークイベントあります!一部要事前申し込み

会期中にギャラリートークが開催されます。

吉野石膏美術振興財団 学芸員 佐藤菜々子さんと三菱一号館美術館 担当学芸員の岩瀬慧さんによるものです。

今回ギャラリートークでお話しを聞かせていただいた岩瀬さん、かなりお話が面白い。ぜひ参加を。

【朝のギャラリートーク】先着順 2019年11月13日(水)、11月20日(水) 各回10:30~11:15(約45分間)

【夕方のギャラリートーク】※要事前申し込み 2019年11月15日(金)(←定員に達したそうです)、11月29日(金) 各回16:00~16:45(約45分間)

【夜のギャラリートーク】※要事前申し込み 2019年11月22日(金)、12月13日(金) 各回18:30~19:15(約45分間)

→ 正確な情報、申し込みなどはこちら

今後の展示も楽しみ!三菱一号館美術館の年間パスポートを購入してもいいかも!

三菱一号館美術館は今後の展覧会にも気合いが入っているので1年間有効なサポーター制度(いわゆる年間パスポートに近い存在)に入会してしまってもいいかも!!と思ってしまいました。

今入会すれば、まずは「印象派からその先へ ―世界に誇る吉野石膏コレクション展」を観て・・・

「2020年2月15日(土)~ 6月7日(日)開館10周年記念 画家が見たこども展-ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン 」を観て。(これ結構かわいいので楽しみ)

「2020年7月8日(水)〜9月22日(火)三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」 を観る。(これも楽しみ!)

そしてその後に開催される展覧会も観られるはず!MSS-miniであれば税込4,000円。4つの展覧会を観たとして、一回あたり1,000円です。しかも何度でも入館が可能!!うぉぉぉぉぉ!

その他にもイロイロな特典があります!!→詳しくはこちら
個人的には「サポーター貸切鑑賞会」(!)や「Café 1894でのお食事・デザート注文時にコーヒーまたは紅茶1杯サービス」が魅力的だなぁと思っています。コーヒー一杯620円が無料!(もちろんデザートもそれなりにお値段するのですが)

近くに勤めていたら絶対に入会しますね。あぁ、近隣にお勤めの方がうらやましい!

感想。これを機に美術展巡りがしたくなりました!

今回「印象派からその先へ―世界に誇る吉野石膏コレクション展」の内覧会に参加して美術熱が再燃しました。これをきっかけに、上野の森美術館で開催中のゴッホ展、横浜美術館開館30周年記念「オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」にも行きたくなりました!(共に2020年1月13日まで)

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