10月1日から国立新美術館で開催されている「庵野秀明展」に行ってきました。その感想や行く前に知っておきたい注意点などを紹介します。
これまでも新海誠展、高畑勲展、富野由悠季の世界展などのアニメ系展覧会に足を運んできました。今回の庵野秀明展は若干傾向が異なり、趣味性の強い内容だと感じました。どちらかというとみうらじゅんの展覧会だった「みうらじゅんフェス」に近い(笑)感覚があります。よくこれだけ昔のモノを残していたなぁ、と思います。
かなり胸熱な展示も多々あり。庵野秀明を知る事の出来る展覧会です!
Contents
庵野秀明展概要
庵野秀明展の開催概要は下記の通りです。
アニメーター時代に参加した過去作品や、監督、プロデューサーとして活躍する最新の仕事までを網羅し、創作活動の秘密に迫る。自身の原点となった「アニメ」「特撮」作品の貴重な原画やミニチュアなどをはじめ、アマチュア時代から現在までの直筆の膨大なメモやイラスト、独自の映像作りに欠かせない脚本、設定、イメージスケッチ、画コンテ、レイアウト、原画からミニチュアセットに至るまで多彩な制作資料を余すところなく展示する世界初の展覧会。
会 期
2021年10月1日(金)~12月19日(日)
毎週火曜日休館 ※ただし11月23日(火・祝)は開館
開館時間
10:00~18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
会 場
国立新美術館 企画展示室1E
〒106-8558東京都港区六本木7-22-2
主 催
国立新美術館、朝日新聞社、日本テレビ放送網、日テレイベンツ、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会
協 賛
DNP大日本印刷
企画協力
カラー、グラウンドワークス:、アニメ特撮アーカイブ機構
※会期中に一部、展示替えを予定しています。
来年以降になりますが、全国巡回あります!2022/6/17時点で公表されているのは下記の会場です。
2022年2月14日(月)〜4月3日(日)大分県立美術館
2022年4月16日(土)~6月19日(日)あべのハルカス美術館
2022年7月8日(金)~9月4日(日)山口県立美術館
2022年9月23日(金・祝)~2023年1月9日(月・祝) 新潟県立万代島美術館
※上記以降も、追加巡回を順次調整中。
東京展でのチケット価格は 2,100円(一般)、1,400円(大学生)、1,000円(高校生)。
中学生以下は入場無料。
かなり学生さんにやさしい価格です!
観覧時間は2時間~を覚悟
滞在時間としては、以下のイメージです。
- 軽く見て回るなら1時間
- ある程度しっかり見るなら2時間←標準的な時間かと
- じっくり見るなら4時間
私は3時間でした。
庵野秀明展 注意点
会場内にお手洗いあり。
国立新美術館 1E にて開催であり、会場内にお手洗いがあります。
単眼鏡はなくてもOK
美術展では詳細を確認することもあり、単眼鏡があったほうがよいケースもあります。
今回の庵野秀明展では可能な限り展示物に近づけるため、単眼鏡はなくてもOKです。
↓ 細かな筆跡も見るなら。
当日券あり〼、確実な鑑賞の為には予約が吉!
キャパに余裕があれば当日券が国立新美術館にて販売されます。
ネットの予約購入も日テレゼロチケ、あさチケなら手数料無料です。ただしコンビニで発券しておく必要があるのが少し手間です。
指定の時間帯の列に並び先頭から入場します
時間指定制になっていることから、時間帯で並び、その順に入場します。
時間帯は30分で区切られています。30分の間に列が途切れるのであればその時がゆっくり観覧しやすいタイミングなのかもしれません。
(00分からは列が続くので、列が途切れる 20分あたりなど)
一部を除き写真撮影が可能。バッテリー、カメラの用意を!
庵野秀明展では、一部の展示物を除き写真撮影が可能です。
スマホのみ、一眼カメラは不可というルールもありません。
スマホよりもミラーレスカメラの方が、音が静かという点もオススメです。(バッテリーの持ちも良いかもしれません)
第3村の模型も展示されています。
フラッシュ撮影、一脚、三脚、自撮り棒、追加照明、望遠・接写レンズ、3Dスキャナー等での撮影については禁止されています。
かなりの枚数を撮影する方もおられます。バッテリーや記録容量について注意して準備しましょう!
また、撮影不可なモノが紛れているため、うっかり撮影してしまい注意をうけることがあります。撮影前に撮影不可かどうかのサインの確認を確認しましょう!
文字数の多い展示(文章)では撮影して後から読み込むという裏技も可能です。
途中退場すると再入場不可
会場内にお手洗いはあります。(男性側は個室が1つです。ご注意を)
庵野秀明展では途中で退場すると再入場ができません。
展示会場から物販コーナーに出ると展示会場に戻れません。
ロッカーに忘れものを取りに戻ることも出来ませんのでご注意を。(お財布やスマホ、カメラなど)
滞在時間も長くなり、入場時に火照っていた体も途中から肌寒くなることがあります。羽織るモノを用意するなど、調整可能な衣類の準備をした方がよいでしょう。
物販コーナーは入場者のみ入場可能
物販コーナーは庵野秀明展の入場者のみ入ることができます。
また、物販コーナーは展示の後です。
さらに展示会場から物販コーナーに出ると、展示会場に戻れません。
つまり「お買い物を先にしてじっくり展示の見学を」という事ができません。
また、再入場不可のルールにより、「お財布をロッカーに入れてきちゃった!」という場合にはお買い物ができません。
(相談してみる価値はあるかと思いますが)
ご注意ください。
音声ガイドは今後貸し出し予定←東京会場では見送りに!
音声ガイドの貸し出し予定はあるのですが、現時点では現在提供されていません。
下記引用文の通りです。庵野秀明展公式サイトの情報をチェックしてください。
※日時指定券販売スケジュールの第1期(10月1日〜10月11日)期間中は、音声ガイドの貸し出し(有料)を行いません。
第2期(10月13日〜10月31日)以降に関しては、詳細が決定し次第、本サイトや本展SNSにてお知らせいたします。
個人的に展覧会見学では音声ガイドを必ず借ります。
庵野秀明展の音声ガイドはかなり凝った内容になっていると勝手に推測しています。(声優さんも豪華なのでは!?いや、ご本人が語るのかも)
【追記】音声ガイドの貸し出しが開始されました!
ナビゲーターはシン・ウルトラマンに出演している 斎藤工さんとエヴァの赤木リツコ役の声優 山口由里子 さんがナビゲーター
貸出料金は 600円!
公式サイトにてサンプル音声が試聴可能です。
図録販売は11月中販売開始の模様。
10月1日時点で図録は販売されていませんでした。
図録が販売されていない期間の入場者に限り特別な通販サイトにて予約購入が可能です。(販売開始期間までの予約で送料無料)
ネットでの予約については、会場にてネットのQRコードが知らされます。(壁面の掲示、チラシ)
アクセスしてみると図録予約販売のみの特別ページのようでした。
図録は展覧会特設ショップ(物販コーナー)で11月中に販売開始予定です。
通信販売では12月以降のお届けとなり、販売開始より少し遅くなるようです。
ページ数、価格についての情報もチラシにはありましたが「詳細の公表はお控えください」との記載がありましたのでここまでとします。
(通販購入時に入場者かどうかのチェックはできないため、アドレスを公表するな、の意味かとは思いますが)
図録価格は「富野由悠季の世界展」の図録よりもわずかに高いイメージです。(ページ数も多い!)
グッズについては今後も増える予定!
会場でのみ販売されるオリジナルグッズについては、開発が続いているようです。今後も新商品が追加されていくそうです。
地方開催では、富野由悠季の世界展のシャア専用源氏小巻のようにご当地のグッズがあるかもしれませんね!
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庵野秀明展の物販について
物販コーナーではオリジナルグッズが販売されています。(通常のエヴァグッズなどもあります)
庵野秀明展のオリジナルTシャツは、Printstar の 00085-CVT、5.6オンス ヘビーウェイトTシャツ が使われている模様です。
実際の販売商品は、↓このようなタグになっていますが素材としては見本と同じとのこと。
Tシャツの中では、新劇場版のロゴが並んだデザインがいいかな!と思いました。
一番安いと思われるオリジナルグッズはショッピングバック 100円!ちょっと欲しいぞ!
グッズについては公式ページをご確認ください!
庵野秀明展の感想
以下、会場内の写真を掲載しています。ネタバレしたくない方はここでウインドウを閉じてください。
台風接近の最中、10月1日の初日に庵野秀明展を観覧しました。
平日午後の時間帯、コロナ禍ということもあり、入場者としてはうまくコントロールされ見やすい状況でした。(男女比 6:4 程度でしょうか)
年齢層も非常に幅広いのも特徴的でした。
細かな文字を読む展示箇所では、どうしても人が重なってしまいますが、お互いに順番を守りながら鑑賞されている様です。
写真撮影可能ということで、各所でスマホのシャッター音が鳴り響きます。日本のケータイカメラのシャッター音についてはそろそろ何とかして欲しいところです。
映像の展示も多く、原画だけではなく動きも見られ非常によかったです。
ただし映像展示の多くが音声無しなのは残念でした。
第1章 「原点、或いは呪縛」
私自身も仮面ライダー、ウルトラマン、ヤマト、ガンダムを楽しみ影響を受けた世代でもあり、冒頭の展示を堪能しました。
2016年の「株式会社カラー10周年記念展」でも見た内容もありましたが、やはり胸が熱くなります。これらのモノを残すアニメ特撮アーカイブ機構の活動には賛同しかありません。
古いモノばかりと思いきや、サンダーバード55/GOGO(222年公開予定)も展示されていました!
庵野作品で随所に登場する撮影スタジオ感を出した演出も良かったと思います。
撮影禁止でしたが、大画面に様々な作品が映し出されるコーナーも良かった。特にあの音がニヤリとさせられました。
第2章 「夢中、或いは我儘」
第2章では実家に残っていたモノから自主制作作品、そして「ふしぎの海ナディア」(1990)までをカバー。
中学時代から油彩画をやっていたというのも驚きでしたが、大学生時代の作品からやはりスゴイ。既に完成されていました。
DAICON FILM版「帰ってきたウルトラマン」や DAICON Ⅲ のオープニングアニメーション を大画面で観られたのがよかったです。
DAICONのオープニングアニメは当時雑誌に掲載されていて(OUTだったかアニメックだったか・・)、これは凄そう!と憧れていた作品です。
何気に 自主制作作品「ウルトラマン」も見ていて面白かったです。忘れずチェックしてください。
マクロスでは映像展示にて庵野さんのパートを観る事ができます。
「おぉ、あのシーンは庵野さんだったのか!」など確認できて楽しかったです。
大阪芸術大学映像計画課時代の作品原稿なども残しているところもスゴイですね。
↓ 個人的にツボだったのはこちら。
第3章 「挑戦、或いは遭遇」
新世紀エヴァンゲリオン以降の作品が展示されています。
第4章 「憧憬、そして再生」
ここでは、シン・ウルトラマンのひな型や小道具、シン・仮面ライダーのマスクや模型などの展示が行われています。
シン・ウルトラマンの予告編は何度見てもドキドキします!
第5章「感謝、そして報恩」
ここではアニメ特撮アーカイブ機構、背景美術スタジオ「でほぎゃらりー」の展示があります。
最後の庵野監督のコメント、シン・ゴジラ、シン・ウルトラマン、シン・仮面ライダー のフィギュア(スタチュー)がよかったです!
庵野秀明展では、庵野秀明という人物のワークのほぼすべてを確認できます。とにかく、若いころから一本の筋。すごい。これは第一章のタイトルの通り、呪縛とも言えますが、一つのことを通してきた人生。才能と努力とさまざまな環境、タイミングが入り混じりこの結果になったと思います。(もちろん いい事ばかりではないハズ)
これからもワクワクする作品を見せて欲しい!と思いました!
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.333 発売されましたね。しかし、本編全カットを再撮影とは・・。
「庵野秀明展」について特集された雑誌も発売!
「庵野秀明展」について特集された雑誌が発売されています!
▼ ONBEAT Vol.15
今号では、庵野秀明の軌跡を辿る「庵野秀明展」の展覧会レポートを、そして同展を語る上でのキーパーソンたちへのインタビューとともに紹介。
▼ 「芸術新潮」2021年11月号 では「庵野秀明展」について10ページにわたって特集。
◆ 第2特集 ◆ ココが凄い!庵野秀明展完全ガイド 解説 氷川竜介 三好寛
事前にチェックしておきたい映像作品!
アマゾンプライムに加入されている方で、NHK プロフェッショナル未見の方は是非事前にチェックしておきましょう!
→ 「さようなら全てのエヴァンゲリオン ~庵野秀明の1214日~」これホント面白いですよね。
また、松本人志と庵野秀明との対談もアマプラ独占で観ることができます。
→ 「庵野秀明+松本人志 対談」微妙な距離感など、見ていてニヤニヤしちゃいます。
アマプラでは、シン・エヴァンゲリオンや庵野監督の実写映画などもプライム会員無料で見ることができます!
2021/10/4時点で視聴可能な作品
ラブ&ポップ 1998
ふしぎの海のナディア 1989
シン・ゴジラ 2016
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 2007
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 2009
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 2012
式日(しきじつ) 2000
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