宮崎県立美術館は、入場無料(特別展示は別途)の美術館です。宮崎市の県総合文化公園内に位置します。近隣には宮崎神宮や宮崎県立博物館もあり、一日どっぷり楽しめます。
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宮崎県立美術館へのアクセス
宮崎県立美術館の最寄りの駅は宮崎神宮駅なのですが、徒歩20分かかります。駅から美術館にむかう途中には宮崎神宮がありますので、途中参拝してから向かうのもいいでしょう。
宮崎駅や駅周辺からであれば、バスの利用も考えられます。
いずれにせよ、本数が非常に少ないので(一時間に一本のイメージ)公共交通機関を使う場合には時間に余裕を持って行動しましょう。
宮崎→宮崎神宮間はSuicaが使える
私は、宮崎駅から電車で宮崎神宮駅へ向かいました。
ワンマン運転のため、電車は先頭から降りるシステムです。
宮崎から宮崎神宮であれば、Suicaが利用できました。(宮崎空港=宮崎駅間もSuica利用可能でした)
宮崎神宮駅は無人駅であるため、ホーム出口付近に設置されているIC端末で支払いを行います。
バスで帰ろうとしたのですが方向を間違えて乗ってしまって(汗)、結局電車で宮崎駅に戻りました。地元の方達とホームで電車を待つ時間も良いものです。
バス便については、美術館のインフォメーション近くに時刻表、バス停位置が詳しく掲示されています。よく確認すれば、私のような事にはなりません。
宮崎神宮に向かう途中のお店が気になる
宮崎神宮駅から宮崎神宮へむかう途中に、「串とおかず ひだまり」というお店があります。冷汁や牛丼を提供されているようです。非常に気になりますが、時間が合わず試すことができませんでした。
検索してみるとお弁当屋さんのようですね。
宮崎神宮
写真だけ載せておきます。
宮崎県立美術館 コレクションの方針
宮崎県立美術館は、次の3つの領域の作品の収集をすすめているそうです。
- 郷土出身作家及び本県にゆかりのある作家の作品
- わが国の美術の流れを展望するにふさわしい作品
- 海外のすぐれた作品
主なコレクションピカソ「肘かけ椅子のベルベット帽の女と鳩」/シニャック「サン・トロペの松林」/ルオー「ピエロ」/クレー「歩く女」/ボナール「葡萄を持つ女」/マグリット「白紙委任状」、「現実の感覚」/デ・キリコ「イタリア広場・アリアドネーの目覚め」/フィノッティ「受胎告知」/安田侃「天泉」/瑛九「つばさ」、「田園B」/塩月桃甫「舞子」/山内多門「颶風」 など
地元作家である 瑛九 の作品が多数収蔵されているようです。
コレクション展について
私が訪問した時には、特別展示として「高畑・宮崎アニメの秘密がわかる。 スタジオジブリ・レイアウト展」が行われており、コレクション展は「たのしむ美術館」を開催していました。
宮崎県立美術館のコレクション展は、年4回行われます。
*以下 宮崎県立美術館のHPより引用
当館の収蔵作品を紹介するコレクション展。郷土作家はもちろん、海外の著名な作家の作品も多数紹介しており、県外から来られたお客様にも大好評をいただいています。
コレクション展は年に4回、多彩なテーマを設けて開催します。
コレクション展では、数点をのぞいて撮影不可でした。
たのしむ美術館では作品の基本的な技法(エッチングとは・・など)を解説したり体験できるような工夫がなされたりしています。また、作品の見方(何が描かれていて、どのように描かれていて、どう感じるか?など)もわかりやすく解説されていました。
ジョルジュ・ルオーの生涯についても解説されていました。
有名な作家、地元の作家、海外作品含めて、バランスよく展示されていました。
夏休み向けの企画ではあるのですが、十分大人も楽しみ、勉強になります。
印象としては、優しい美術館です。
間口が広いというのでしょうか、こちらのレベルに合わせて(一段下げて)展示、説明してくれている印象です。(別のコレクション展では違うかもしれませんが)
美術館内のカフェ
美術館内には、喫茶室 「ぴあアート」があります。
営業時間11:30~17:00ランチ(月~金)11:30~14:00(ラストオーダー13:30)
土・日・祝は限定週替わりのカレーとパスタがあります。
明るく開放的な空間で、ゆったりとしたひとときを過ごしませんか。
今回はホットサンド(918円)をいただきました。
ホットサンドの中身は、左側がツナ、右側がハムチーズでした。外側がカリッとして美味しかったです。サラダ、ナス田楽(?)の小鉢(おいしい)、スープがついています。
さらにドリンク、デザートも付いていて満足度高いセットでした!
清潔感があり、外からの光もきれいな店内です。落ち着いて時間を過ごせるでしょう。
障がい者施設が美術館の中でお店を運営されているそうです。
宮崎県立美術館の建物
最高裁判所、警視庁本部庁舎などを設計した岡田新一によるモノ。
1995年の建築ですが、内装などはまだ新しい印象でした。
↓株式会社岡田新一設計事務所のHPにある作品集からの引用。非常に興味深い解説です。(これを読んでから建物を見たかった)
宮崎大学移転跡地に計画された総合文化公園、先に完成した県立図書館、県立劇場をつなぐという配置で県立美術館を設計した。館そのものを南北に長い一枚の壁のように存在させることによって、前庭に広場を創造したわけである。この広場は、天と地を結んでいる。太陽を全面に受け、緩衝物を経ず直接的に天と地が対峠する壮大な空間である。それは、混沌とした海原の中に固まり、姿を見せつつある「地」の表明であり、人々が集う「座」の表現てあって、日本の神話に彩られた国「宮崎」ならではの意味がある。
(恩賜賞・日本芸術院賞、建築業協会賞、日本照明学会賞受賞)
宮崎県立美術館の感想
宮崎県立美術館は、「やさしい空間の美術館」という印象でした。
平日ということもあり、人が少なかったので余計にそのような印象になったのかもしれません。
コレクション展はかなり工夫がなされており、見る側としても非常に勉強になりました。
特別展示の「高畑・宮崎アニメの秘密がわかる。 スタジオジブリ・レイアウト展」でギャラリー・トーク(学芸員さんによる作品解説)にも参加したのですが、高畑勲監督の「火垂るの墓」の説明では学芸員さんが悲しい事を思い出して泣いてしまうというアクシデントもありました。(こちらまでもらい泣きしてしまいますよ・・)
ホント、やさしい美術館なのです。
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